ダンジョンマスターとは何か

米FTL社が開発し、
日本でも1990年にビクター音楽産業から発売されたPCゲーム。
それがダンジョンマスターであります。
同じ3Dダンジョンゲームとしてウィザードリィとよく比較されますが、
リアルタイムなのはダンマスが元祖であります。

リアルタイムとは具体的にどういうことか。

当時RPGと言えば、
歩いていると突然モンスターが現れる。
そういう戦闘スタイルがほとんどでした。
しかしダンマスは違いました。
モンスターも主人公と同じようにダンジョンを歩き、
近くにいれば足音も聞こえてきます。
こちらに気付けば追いかけてきます。
ぼんやりしていれば、たちまち袋叩きです。

もうひとつ、
ダンジョンマスターの特徴と言えば、食料と水。
このゲーム、時間の経過とともに腹が減り、喉が渇きます。
空腹メーターが0になったからといって
すぐに死ぬわけではありませんが、
みるみるうちにスタミナが減り、やがてHPも減りはじめ、
最後は死にます。マジで。

食料はダンジョン内に落ちています。
リンゴとかトウモロコシとか。
死んでしまった冒険者達の遺品でしょうか。
しかし、そういった食料もいずれ底を尽きます。
ダンジョン内でリンゴが自然発生するなんて不自然ですからね。
それなら何を食べて生きれば良いのか。

モンスターを食べます。

いや正確には、
殺すと食料アイテムになるモンスターがいるのです。
最初は怖くて逃げ回っていたのに、
そいつが食えると分かった途端、
可愛く見えるから不思議です。

そういう「食えるモンスター」が無尽蔵に発生する場所を見つけ、
持ちきれないほどの食料を手に入れる。
さらに新鮮な水が湧く場所が近くにあると、
どうしてもその場所に住み着いてしまう。

床一面にモンスターの肉を並べたり、
肉をモンスターに投げまくり、そのダメージだけで倒したり。
そうやってその場所を支配、君臨し、
そのままクリアを放棄したプレイヤーがいます。
俺の友人です。



ダンジョンマスターにはいくつか種類があります。
主流となるPC98版のシリーズを紹介させてください。

○ ダンジョンマスター (初代と呼ばれている)
○ 続・ダンジョンマスター カオスの逆襲
○ ダンジョンマスター2 スカルキープ

この中で最も難しいのは文句なしでカオスの逆襲
「おまえはやめろ」と言わんばかりの難易度で、
多くのライトユーザーを一刀両断にしました。
それから、初代カオスの逆襲は深く繋がっています。
具体的には、初代で使っていたキャラを
カオスの逆襲に移行して使えるのです。
最初から強いキャラでスタートできるというわけ。
逆に言えば、カオスの逆襲がそれだけ難しいということです。
ちなみに俺は、カオスの逆襲は素で14回クリアしました・・・
スカルキープは自由度が高くなった分、逆に簡単かも。

そして本題のダンジョンマスター2。
実はダンマス2は3部作構成になっていて、
その第1弾がスカルキープ
その後、続けざまに残りの2作品が登場するはずだったのですが、
スカルキープ発売後、FTL社が潰れたらしいです(⊃д`)
どうりでいつまで待っても発売しないわけだ・・・
数年後、ダンジョンマスターネクサスという名で
セガサターンでダンマスが出ていますが、
結果的にスカルキープ
FTL社の純正ダンマス最後の作品ということになります。

ダンジョンマスター2 スカルキープの内容ですが、
シリーズ初!屋外を歩ける!
と言って売り込んでいたように記憶しています。
実際は屋外と言っても空が見えるだけで、
やっぱりダンマス。良くも悪くもダンマスでした。
それよりも一番のポイントは、店の存在。
武器や防具、フラスコから食料まで、
およそゲームを進める上で必要な物は店で買えます。
そして、シリーズを通してお馴染みのアイテム、
金貨や緑宝石なんかが「通貨」となり、
ただ「生きる」のが目的だった今までのダンマスとは、
一線を画すゲームとして生まれ変わりました。
まぁ、賛否両論ありましたが、俺は好きです。


おまけ。
ダンジョンマスターネクサスについて。
1998年にセガサターンで発売された、
「ダンマス」と名のつく最後の作品。
フルポリゴンになったり、ダンジョンに高低差があったり、
はっきり言って別のゲームに進化しちゃいました。
ただし、すべて良い方向に進化しています。
フルポリゴンだからこそ成せる技。
当時普及していたPCでは不可能だったグラフィック。
右脳など使わずとも本当にダンジョンにいるかのような錯覚。
ドラゴンとかもうホントにデカくて、物凄い迫力でした・・・

引っ越したときに親友にあげたのを激しく後悔。
2001年頃、もう1度遊びたくて
中古ゲーム屋をしらみつぶしに襲撃したが見つからず。無念。




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